2009/05/30

muji

雨の上がらない曇り空の朝、
ぼんやりとした東京タワーとレインボーブリッジを抜け、
いつものように耳を塞ぎ、長かった2ヶ月間について思い出す。

ひとつの党の代表が変わり、ひとつの風邪に一喜一憂し、ひとりのロックスターが亡くなったなぁと、ぼんやり。

baby,何もかも。


それにしても、早く着き過ぎたな。。


2009/05/23

ホワイト



『最初にウエディングドレスの話を聞いたときは、ちょっと不安でした。
ウエディングドレスをつくったことはなかったし、しかも知らない人のを、、
と、僕は人見知りなんです。
でも、正子ちゃんに実際会って、話をして、すぐにその不安は吹き飛び、正子ちゃんのウエディングドレスをつくってみたいと思いました。
そして今は、正子ちゃんの人生の一枚をつくる事が出来て、素直に、とても嬉しく思っています。
もう少し言わせてもらうと、会心の出来でした。
正子ちゃんのウエディングドレスをつくれたおかげで、僕はこれから、あと何枚かウエディングドレスをつくっていくと思います。
けど、この一枚は僕にとっても、人生の一枚になると思います。

ありがとう。

そして、本当に、おめでとうございます!
パリより、お二人の幸せを心から願っています。』

僕が初めてウエディングドレスをつくった時に贈った言葉です。
ウエディングドレスをつくれた事のお陰で、少なからずデザイナーという職業に誇りを持ち、そして、ドレスを着た花嫁さんは、大切な友達になってくれました。


そんな事を思い出しながら、
僕は人生初の2度目のウエディングドレスを、もう既に大切な友達に頼まれてつくっています。

正直、結婚式当日の花嫁さんは何を着ても素敵だというのが僕の気持ちなので、
当日の心配は何もしていないのですが、
僕のつたない会話とデザイン画とで、不安がいっぱいの花嫁さんとの仮縫いが一番緊張します。
そして、昨日それをやってのけました。
その人の為だけに考えたそれは、もちろん(僕のなかでは)うまくいきました。

ほっとした僕は白ワインを飲み、終電に間に合わず、車で居候宅まで送ってもらいました。
ありがとう、祐介君。

そして天気の良い昼下がりに僕は、昨日のマイちゃんのことを思い出し、2年前の正子ちゃんのことも思い出し、こうやって、ウエディングドレスをつくる度に思い出す人数が増えるのかなぁと、(本当は禁止されている)縁側でこっそりツメを切りながら思います。

ウエディングリレーです。

2009/05/21

★HIRO Exhibition 09『I am BLiND』



ブログ変えました。

スクロール出来なかった人、僕のブログが3行しかないと思ってた人、
実はコメント残したかったのに、、、と思ってた人、すみませんでした。

もう大丈夫です。

さて、引っ越し第一弾は、告知です!


そういえば今日、クロミツ番長が遊びに来てくれました。
名前を『チビ』に変えて。
チビはそれは元気で、僕の事など全く覚えてませんでした、、、、まぁいいです。。元気だったし。


あっ、告知でした。。


友達のデザイナーHIRO君のEXHIBITIONが23日からスタートします。

HIRO君に初めて会ったのはパリ、その時彼は食中毒でした。
その次に出会ったのが、当時彼が住んでたロンドン、、その時は僕が食中毒でした。。
そんな二人も今は会ってもお腹を壊さないくらい大人になりました。
その時に誓い合った展示会がとうとう行われます。
誓い合ってはいませんが、
とにかく20人のデザイナーとのコラボレーション。
人との繋がりを大事にする、とてもHIROくんらしい素敵な企画です。

ということで、僕もHIROくんのTシャツをリメイクさせてもらいました。

白いリボンが真ん中に、その周りでピアノの鍵盤の上を歩くネズミたち。
僕がこのTシャツを選んだ理由です。
けど本当は、檻に捕えられたネズミ君プリントだと聞き、さすがHIROくん。

23日のオープニングパーティーは、僕も行きます。
是非、皆さん遊びにきてください。



★HIRO Exhibition 09『I am BLiND』

うまくあってはいけない。きれいであってはならない。ここち
よくあってはならない。
『今日の芸術』岡本太郎 (抜粋)

今回のCANDYでのHIROの展示に対してのコンセプトやテーマな
どはあえて決めてません。とにかく多くの人達に伝えたいこと
は、僕自身の人間的な感情を大切にしたクリエイショをみても
らおうと思いました。何が『リアル』かってことを感じてほし
いと思ってます。

★コラボレーションについて
僕は生活や仕事のなかで、いつもだれかとコラボレーションを
している意識があります。コラボレーションの考え方は、僕の
価値観を、彼らはまた違う別の価値観に変化させてくれる楽し
みがあると思う。僕と違った解釈が混じりあって完成した洋服
は自由を感じさせてくれると思います。
感覚のクロスオーウ゛ァーの状態がとても『リアル』で興味深
いと思います。
今回のコラボレーションでは、コンセプトやテーマなどは作ら
ず、HIROというフィルターを通して、それぞれ自由にやっても
らおうとおもいました。そうする事で思いもよらない素晴らし
いものが生まれると思いました。今回コラボレーションで参加
して頂いたデザイナーの皆様は、ファッションに情熱を持ち、
洋服作りを通して自己表現をしている人達です。
CANDYでの展示に来てくれたお客様やファッション関係者など
に、僕達の今の姿勢を体感して頂けたら最高です。

★Collaborators

BALMUNG
body song.
DIET BUTCHER SLIM SKIN
DRESSEDUNDRESSED 
GEGEN
HISUI 翡翠
JUN OKAMOTO
JUVENILE HALL ROLL CALL 
KAMO
LIVRAISON
Macaronic
Made in COLKINIKHA
MIFUNE
Patrick Stephan  
POTTO
RERE  
syrup. 
TAKASHI KONDO
TARZAN KICK!! 

Director&Graphic Venio
Illustration AKKI


場所:CANDY
日程:5月23日(土曜日)〜6月14日(日曜日)
5月23日(土曜日) 20時からOpening Party
住所:東京都新宿区2-8-17,SYビルB1F
TEL:03-5366-2870

HIRO
ホームページ:www.hiro-nippon.com
メールアドレス:hiro@hiro-nippon.com

2009/05/18

FIVE STARS



僕のジーパンには星が描いてあります。

酔っぱらった時にボールペンで描くので洗うたびに、か細くなっていくんですけど、

酔っぱらった時にまた、たくましく復活します。

膝の星を追いかけるのが大好きだったクロミツ。

新しい親にもらった名前が、番長。。

三毛猫なので女の子であろう番長はこれから何を追いかけていくのかなぁと、

芝が刈られたばかりの、クロミツ番長を見つけた公園の芝生の青いにおいをスゥと吸い込み

また猫いないかなぁ、、、とは思いません。。 が、

たくましく育てよ、クロミツ番長。。

sans toi m'amie


嬉しい、けど、寂しい、、、

そんな時に忌野清志郎の『サントワマミー』が流れました。

sans toi m'amie...

君がいないと、、。

とりあえずクロミツと名付けていた生後一ヶ月くらいのその猫は、5月2日にアトリエの前の公園で『なーなー』鳴いてるところを見つけ、そのまま段ボールで家をつくってやり、ささやかながら猫缶で乾杯したのが出会いでした。

猫の気持ちがまったく分からない僕は、彼女(三毛猫なので多分メス)が『なーなー』言うたびに、訳も分からず猫缶を開けたり、ミルクを足したり、膝にのっけてみたり、、でも降りるし。。

気がつくと、どこにいるか分からなくなり、1時間くらい探し続け、彼女が『なぁ』って言ってくれてやっと見つけたり、、。

5月7日になると、『なー』と見つめるので膝にのっけてやると、そこで寝るような、、、猫系の女の子ってもてるんだろうなぁと思ってたところでした。

ミクシーの里親コミュにコメントを出していた僕にメッセージが届いたのが7日の朝。

返事をすると、すぐにまた返事があり、その日の5時に夫婦でやってきました。

『かわいー』と、20歳くらいの女の子が猫を抱き、旦那さんに見せて僕に振り返ります。

そして僕に、『このまま連れてかえってもいいですか?』

『二人の恋は 終わったのね 許してさえ くれない あなた

さようならと 顔も見ないで 去っていった 男の心

楽しい 夢のようなあのころを 思い出せば

サントワマミー 悲しくて 目の前が暗くなる サントワマミー』

僕はきちんとさよならも言えずに、

抱かれるのが嫌いで『なーなー』言っているクロミツをただ見送るだけでした。

もう一回ちゃんと抱いておけばよかった。。

木霊


あまりぱっとしない天気の中、渋滞につられて進んでいると、高千穂峡に。

街の至る所に『神話と伝説のまち』と掲げてあるのに、すこし興ざめしながら進んでいると、岩壁に迎えられました。

やはり、有名な自然美のあるところがそうであるように、ここにもたくさんの人!

だけどそんな人が気にならないくらいの自然が広がっていて、僕は一気にテンションがあがります。

キョロキョロ、ソワソワ、、

不思議な深いミドリ色をしている水、

それとは対照的な、爽やかなミドリ色の葉をつけた木たち、

ぷっくりと水気を含んだ苔たち、

湿気を含んだ自然のにおいと感じながら歩いてると、ふと視線を感じました。

あぁ、木霊だ、、と、

もののけ姫に出てくる、穴の3つだけの顔が(回転はしませんが)そこらじゅうに現れました。

すみません、、変なはなしで。。

そんな空想を抱きつつ、

まだ一年生の鮮やかなミドリ色のカエデの空を見ながら、缶コーヒを飲み、

僕はまた 渋滞に戻っていきました。

ブログはじめました。


エキサイティングな展示会の日々も終わり、

気の抜けたビールのような思考回路でパソコンの前に座っています。

『かたかたかた』

キーボードを叩いていると、蝶とクマがやってきました。

『かたかたかたかた』

続いて、やたらにうるさいヒツジがやって 『めー』 。

楽しそうに走り回る犬、人のよさそうなトナカイ、

忙しく木の実を探すリス、優雅にみんなを眺めている鷹もいます。

『かたかたかたかた』

僕はその光景にあまり意識も向けずに同じテンポでキーボードをたたきます。

ふと、真っ黒なフクロウに気がついたので、僕は矢印で話しけてみます。

『ほーほー』

その瞬間、黒い世界に季節がやってきました。

木には緑が生い茂り、クマは春のクマみたいな顔になり、

キラキラ青い蝶、

ヒツジはやっぱりうるさくて、犬は相変わらず走り回り、トナカイはなんか大きいままで。

リスに触れてみると「press」と書いてある板を持ち上げ、

鷹は相変わらず遠くを眺めています。

『ダブルダブルダブルドット、ジュンオカモトドットコム。』

僕は、気の抜けてないビールを飲みながら、そうつぶやきます。

僕の3年間が詰まったホームページが出来ました。