2013/10/24

ショップオープンについて、お詫びと訂正。。


みなさんこんにちは。

JUN OKAMOTO DAIKANYAMA、いよいよ中身も出来、オープンに向けて進んでいるのですが、、、

2014SSの展示会の為、
当初、10/27オープン予定でしたが、11/1オープンとなります。

楽しみにされてた方、申し訳ありません。。


とはいえ、めでたい日です。
悲しまず、温かく、11/1を待ってもらえると嬉しいです。


ほんとにお楽しみに!


JUN OKAMOTO / 岡本順



2013/10/19

2014SS Story, Word-Robe



「………。」

そう言って、彼女はきちんと並べられた布の束に指をかけ、その中から何枚かを抜き取った。
僕は彼女の台詞に驚き、聞き返しそうになったけれど、冷静なふりをして、紙の上に彼女の言葉を書き留めた。


◯色の枠の扉を開け僕はお店に入った。

朝の空気と部屋の中に残っているワインの香りが入れ替わったのを確認して、軽く濯いだワイングラスに氷とレモンの輪切りを入れて炭酸水を注いだ。

テラスでは、グラスの中の炭酸の爽やかな音と、氷の軋む音が響いた。
僕はそれを一息で飲み、斜め向かいのカフェに向かった。

店主と軽く立ち話をしてコーヒーを持ち帰ると、僕の座っていた椅子に彼女が座っていた。

『氷もらってもいい?』

僕が了解すると、彼女はグラスの中から溶けかかった氷を直接掴み、片目を閉じ、日の光に照らされたオリーブの木を覗き込んだ。

『うん、いい庭ね。』
そう言って彼女は、氷を口の中に入れた。

コーヒーはとっくに冷めていたけれど、飲み干し、僕は彼女に自己紹介をした。



『ストロベリーとマンゴーと桃のソースに・・・あっ、練乳もかけてね。』

僕はランプの精みたいに、積み上がった薄氷の重なりの上に蜜をかけていった。
青、オレンジ、黄色、、、真っ白いキャンバスの山は、透明になったり、初めて見る色を付けたりしながら、そこに一頭の動物を描いた。

『今日はライオンね、』

彼女は嬉しそうに笑いながらライオンの描かれたかき氷を食べた。

初めて会った時から彼女は一貫して冷たいものを好んだ。水温より温かいものを口にしたのを見た事は無かった。
コーヒーはもちろんアイスコーヒーだし、パスタもスープも全て冷製だし、冷たいカレーを初めて見たのも去年の夏だった。

だから僕は一年中、彼女の為にかき氷を作った。

そしていつの間にか、そこは僕のキャンバスとなっていた。
ライオン、シマウマ、キリン、オウム・・・色々描いたが一番喜んだのはトノの顔だった。

 
ドアを開けると、僕より先に相棒のトノが中に入り、隅々までクンクンと店の中の点検を始めていた。その間に僕は、小さなテーブルと椅子を二脚テラスに出し、そしていつもの様にグラスに氷とレモンの輪切りを入れ、炭酸水を飲んだ。

あの頃と違い、炭酸水を飲んだ後に吐いた息は白く
僕の心と同じ様に行き場を見失ったまま消えていった。

コーヒーを飲み店に戻ってもテーブルには氷とレモンの残ったグラスがひとつあるだけだった。僕は日課の様に、辺りを見回してみたが、誰かが現れる気配は今日も無かった。

僕の日常は毎日同じ様に過ぎ、けれども季節は確実に冬に変わりはじめていた。

僕は頭を二三度振り、目に入った生地を一枚抜き取り、ワンピースに見えるようボディーに巻き付け、並んでいる白い洋服を等間隔に並べ直し、音楽をかけた。

小さなピアノの音がGymnopedie と分かった頃、ひとりの女が店に入ってきた。

「デートに着ていく服が欲しいの。」

半年ぶりに会った彼女はそう言うと、店の中から生地を選びはじめた。

「今度○○っていう人の展覧会があるの、だから新しい服を作りたくて。」
彼女はコーヒーポットを取り、暖かいコーヒーを注いで飲んだ。

僕は一瞬本当に人違いかとさえ思った (実際に人違いであって欲しいと願った)けれど、トノが彼女の足元の匂いを嗅ぎ、見上げて尻尾を振ってるのをみて、本人だと確信した。

彼女は味覚だけじゃなく、外見も(爪の色さえも)きれいさっぱり変わってしまっていたけれど、匂いとトノに対する笑顔は昔のままだった。

トノと遊んでいる彼女を見て、居なくなった理由を尋ねるかわりに、白地に動物の絵の描いて
あるサテンの生地を彼女に差し出した。

彼女はぱっと明るい顔になり、それに合うワンピースの型を探しはじめた。

僕は紙の上に

「かき氷のシロップで描いたような冷たくて甘いワンピース」

と書き足した。




2013/10/15

そう、答えは風の中

おはようございます。

ブランドを始めて10年くらい。
10年前も5年前も1年前も「将来的にはどういうブランドを?」みたいな質問には
「とりあえず、やめないことを目標に、、、くらいですかね?」と、
自分の道を決めずに、続ける事だけくらいしか考えてなかった自分の人生やブランド。

そして目の前のアイディアに一生懸命取り組んで来た、ここ1,2年。

東京コレクションでショーをやり、シンガポールでもショーをやり、
周りからも、自分でも、がんばってるな、と思っています。

けど、

はい、

質問。

『JUN OKAMOTOの服はどこで見れるんですか?』

僕の中の小学生が質問します。

『うーん、地方のお店だと・・・かな?』

『東京だと?』


パリに居た頃の僕が質問します。

『恵比寿にあるmonster im my daydreamだよ、』

38歳の僕はこたえます。

都内、地方限らず、ありがたい事に、今の取引先さんは3年以上続いてるところが殆どです。
それはすごく嬉しいし、満足していました。(しています。)


けれど、ショーを実際見てくれた人、ショーをネットで見てくれた人、
ショーの為に命をかけて向かっている、スタッフ、仲間たち、

に、


僕は、じゃぁその10分たらずで発表した世界をどう皆に伝えるか?


東京にいる僕は、答えられませんでした。。


そして、やっと、やっと、答える事が出来ます。


『そう、答えは風の中。。。』


ではなく、


『答えは代官山にあります。』

11/1に路面店を代官山にオープンさせます。

小さいお店ですが、僕の10年と、10年間の内容を詰め込んだ、大きなお店になると思います。


おたのしみに。


そして、そのお店た為の大切なシーズン、2014SSの展示会が今日から始まります。


今回は10分間の夢のつまったショーはやりませんが、
半年かけて、皆に直接見せるショー形式だと思っています。


情報が多くて申し訳ありませんが、、、よろしくお願いします。





JUN OKAMOTO 2014 Spring Summer Exhibitionのお知らせです。

今回のテーマは[ word-robe ] / [ 言葉の服 ] です。 

「デートに着て行く服が欲しいの。」
セミオーダーのお店を営む彼が彼女に言われた言葉、彼は迷いながらも彼女の為に生地を選び、ワンピースの型を選んでいく。。。
そして彼は彼女に服をデザインして、最後に『かき氷のシロップで描いたような冷たくて甘いワンピース 。』と名付ける。。。

wardrobe(ワードローブ)をword-robe(言葉の服)と言葉遊びをし、僕なりに服に言葉を付けました。
そして展示会では、物語の主人公の様に、デザイナー自身が、服(あるいはコーディネートに)言葉を添えて発表します。

それに加え、10/22からの個展では、JUN OKAMOTOの初の東京路面店での展示会となります。

『キッチン』をコンセプトに建築家の谷尻誠さんとプランナーの長谷川直子さんのユニットに内装を依頼し、料理を仕上げるように展示会中に内装を仕上げて行く予定です。

展示会に訪れた日だけしか見れない新しいお店に触れながら、2014SSの展示会とJUN OKAMOTOの世界観に触れてもらえたらと思っています。

みなさんにお会い出来るのを楽しみにしています。



DATE-1 
15(tue) - 18(fri) Oct // 10:00 - 19:30

PLACE-1 
BELLESALLE SHIBUYA GARDAN // 16-17 NANPEIDAI-CHOU SHIBUYA-KU TOKYO
東京都渋谷区南平台町16-17, ベルサール渋谷ガーデン


DATE-2
FOR BUYER
22(tue) - 25(fri) , 29(tue) - 31(thu) Oct // 11:00 - 20:00
FOR PRESS
25(fri), 26(sat) Oct // 11:00 - 20:00

PLACE-2
JUN OKAMOTO TOKYO STORE 
12-3, DAIKANYAMA-CHOU SHIBUYA-KU TOKYO
東京都渋谷区代官山町12-3


CONTACT
PRESS // PR01. // 03-5454-1195 // pressroom@hpgrp.com
SALES // niCo(時多) // 090-5408-9628 // info@junokamoto.com
JUN OKAMOTO // 080-3557-0773 (佐久間) // info@junokamoto.com



2013/10/10

10/13_場所_渋谷パルコ

たまに友達からのメールで、『今、同じ車両にジュンさんの服着てる人がいます!』なんてメールをもらうことはあっても、僕自身がJUN OKAMOTOの服を着ている人とすれ違った事はありません。。
会えそうでなかなか会えない、、、あれですね、初恋の相手みたいなものですね、、、(って意味不明ですね。)

最近、
『原宿の駅構内でジュンさんの服を来た人が寝そべっています!』というメールがぽつぽつ届きます。
僕はこういう時、大人なので上手い事対処します。
『あぁ、それは良い天気だから仕方ないねぇ。。』
とか、
『夏も終わるからねぇ。。』
等です。

そうやってスマートにかわしていると、写真まで送られて来ます。。。




。。。



。。。


ふぅ、、やれやれです。
手の混んだいたずら、、、、


いや、

居ますね、

寝てますね。



すみません、、、回りくどくて。。


そうです!

装苑×PARCOで今、原宿駅をジャックしています!
渋谷パルコの40周年のリニューアルオープンに伴い、JUN OKAMOTOでも限定ショップを出せさせてもらっています!

みたいなお知らせから、早くも1ヶ月が経とうとしています。
あっという間でした。

その間にJUN OKAMOTOが原宿駅に寝そべる事が出来たり、「王様のブランチ」でJUN OKAMOTOとお昼の情報番組で名前を聞く事が出来たり、、、色々とありがとうございました。

その限定ショップもあと数日で終わります。
きちんと言うと15日までとなっています。

という事で、いろんな感謝の気持ちを込めまして、10/13(日)の14時くらいからお店に立つことにしました。
『コーヒーが嫌いな彼女の為に甘い朝食をつくる彼』の話しだとか、「王様のブランチ」の話しだとかの話しはもちろん、ショップ内の什器のどこに釘を打ったかまで説明します!

もしまだ行ってない方や、行きそびれている方や、何回も行っている方も、
13日是非遊びに来てください!


お待ちしてます。



2013/10/06

JUN OKAMOTO 代官山店スタッフ募集のお知らせ。

こんにちは。

JUN OKAMOTO 代官山店がいよいよオープンします。
10/27より2014SSの展示会を行いながらのプレオープンからスタートして、
本オープンは11/1を予定しています。


『今まで10年近くブランドをやってきた中で出会った物だったり、人だったり、記憶だったりを、
自分で選んだ見頃と袖を針と糸で繋ぎ合わせるセミオーダーラインのように、自分が針と糸の役目になり、
JUN OKAMOTOの洋服と空間を通して、共有したいという思いからお店を出すことにしました。』



そんなお店です。

そんなお店のスタッフを募集しています。
出来れば店長を目指してやっていける、本当に愛のある方を探しています。
JUN OKAMOTOの販売はもちろん、採寸などセミオーダーラインのアドバイスや、在庫管理や売上管理などの事務的な事まで出来る人材を探しています。


一緒にいいお店を作りましょう。




JUN OKAMOTOを運営する株式会社APLUIではこのたび、東京の路面店オープンと渋谷パルコでの限定ショップに伴い、店長となる人材とアルバイトスタッフの募集を行うこととなりました。
販売がメインですが、セミオーダーラインのwallflowerを併設しているので、『洋服を売る』ということのほかに、『洋服を考える』という、通常の販売だけではなく「1点もの」を作り上げる上での、採寸や生地のアドバイス等の特別な接客は、今までの販売では感じられなかった、新しい楽しみを得る事が出来ると思います。もちろん、通常の販売の範囲での仕事でも充分対応てきるので、ファッションが好きで、興味のある方は、是非ご応募下さい。

【募集職種】
1- 売上管理、店舗管理、在庫管理等、店長的な役割の出来る方。
2- 通常の販売、接客、コーヒーをうまく淹れれたり等。。。

【勤務地・勤務時間】
 代官山店  // 10/20~ // 11:30~21:00
*店舗準備を含みます。

【待遇】
時給制(能力給有り)、当社規定による。
3
ヶ月間の研修期間後、契約または社員としての登録制度あり。


【募集人数】
1- 店長候補(1) // 平日4日以上の勤務が可能な方。
2- バイトスタッフ (若干名)

【募集スキル】
商品管理等に必要な最低限のパソコンの技術。
セミオーダーにおける採寸等の技術はデザイナーの岡本がお店で直接教えます。

【必要書類について】
自己PRを明記した顔写真付きの履歴書をメール及び、郵送して下さい。
その前に質問等がある場合は、気軽にメールして下さい。

【送り先】
150-0012 東京都渋谷区広尾2-17-21, 101
JUN OKAMOTO
Email // info@junokamoto.com (履歴書を送る際には一度メールにてご連絡下さい。)


興味あるみなさん、ご応募お待ちしてます!