2015/03/14

JUN OKAMOTO 2015-16AW Poetry reading



この度、
JUN OKAMOTO 2015-16AWコレクションムービーを、3/21(土)に渋谷パルコPart1 6F 2.5Dにて、異なる3つの表現方法にて発表します。


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 [Lumière / リュミエール(光)]
デザイナー岡本順の紡ぐ物語を、写真家・中川正子によって光の記憶が交錯するような映像として撮影し、音楽には気鋭の音楽家 haruka nakamura を迎え、映像作品を製作。

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【 Installation show 】
Time // 19:30 start (open19:00)

19:30より、インスタレ―ション形式でのショーを行います。
(*プレス及び関係者様向けのイベントとなります。詳細等はお問い合わせください。)
ジュンオカモト2015-16A/Wのコレクションを、本人による書下ろしの詩と写真家・中川正子による映像とで表現したポエトリーリーディングイベントとして、ゲスト朗読者に坂本美雨を招き、インスタレーション形式によるショーとして発表します。

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【 Poetry reading 】
Time // 16:00 start (open15:30)

時間が前後するのですが、16時からは一般の方向けのイベントとして、ポエトリーリーディングとトークショーを行います。

ジュンオカモト2015-16A/Wのコレクションを本人による書下ろしの詩と、写真家・中川正子による映像とで表現したポエトリーリーディングイベントを開催。
ゲスト朗読者には坂本美雨が参加し、朗読後には写真家・中川正子も迎えトークイベントを開催。
*本イベントはチケット制となります。
チケットについては、同期間中ジュンオカモトpop up shopにてお買い上げ頂いた方に先着で整理券を配布します。
その他の方については、3/21に当日券を配布します。
詳しい内容はお問い合わせ下さい。

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【Gallery】
Time //  13:45 - 14:30

静かに映像と音楽に浸りたいと言う方はこちらに是非。
なお、中川正子さんも在廊予定です。
*チケット、人数制限なくご自由にご覧頂けます。

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と、宣言通り、3つの異なる発表の仕方で、こうやって書き出してみると、時間等ややこしい感じがしますが、よく読んでもらって、、(スミマセン。。)

是非、観にきて下さい。


【問い合わせ先】
JUN OKAMOTO POPUP SHOP
3/10(火)〜3/22(日) 渋谷パルコ PART1・1F
JUN OKAMOTO DAIKANYAMA
03-6455-3466
junokamoto.dky@gmail.com


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JUN OKAMOTO 2015-16 Autumn & Winter
「Lumière / リュミエール」

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「ここのカラスたちはみんな奇麗なの、街に降りた事がないから。」
彼女はそう言って、カラスの方を見ていた。

僕は、何故カラスが街に降りた事がないのか分かるのだろうかと、彼女に尋ねてみた。

「簡単よ、街に降りたカラスは二度と山には戻って来ないから。」

冬の冷たい空気で鋭利に輝く青空と、深く重い木々の緑の色は、この国の寒さを物語るには充分な色彩だった。
僕はポケットに手を入れ、子供のころによく眺めていた、広葉樹林の鮮やかに変化する葉の色と、冬の抜けるような青空とのコントラストを懐かしく思い返していた。

ふいに遠くの方で、馬の鳴き声に似た楽器のノイズが聞こえてきた。
そのノイズは、薄い膜のような空気の層を簡単に裂き、一点をじっと見つめていたカラスは、空気が変わったのに気がついて、飛び立っていった。

「街に降りないでね。」
彼女はそう呟き、僕の手を取って立ち上がり歩き始めた。

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2015/03/07

POP UP SHOP in 渋谷PARCO



「おーいい、、(コンコンコン) まだいますかーーー(コンコンコン)。」

というくらい久しぶりですが、みなさんお元気ですか?
久しぶりなうえに告知ですみません、、、。
そして、来週にはさらに素敵な告知をします。
まずはPOP UP SHOPの事、聞いて下さい。

あと、ここを見てくれてる人ならご存知だと思いますが、facebook, twitter, Instagramで随時日々の事更新しています。
お時間あればそちらもご覧下さい。

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渋谷パルコにてPOP UP SHOP を開催します。
旅をテーマにした2015SSのPOP UP SHOPらしく、主人公たちの舞台となった南仏のイメージを感じてもらえるような内装にしていきたいと思っています。
まだ内容は内緒(例えばミモザは生えていたり)ですが、、、今回はパリ時代の友人が営んでいる花屋さん[œuvre / ウヴル]を招いて、春らしい空間にしたいと思っています。
そしてコラボレーションとして、僕が愛用しているDULAREXのグラスを用いた球根の鉢植えを並べます。
この話しをすると大体の人が顔をしかめるのですが、花が咲き終わった後はグラスを奇麗に洗ってもらい、普通にワインでも飲んでもらえたらいいなと思い、器をDULAREXのグラスにしました。
その他には、友人であり画伯の北村直登くんのオリジナルの額やiPhoneケースも春らしい色で取り揃えます。

あ、自分のところに関しては、春らしい鮮やかな色の洋服たちと、自分で春らしい小物を作れるセミオーダーも行います。

JUN OKAMOTOの15SSの世界観と共に、春を感じてもらえたらと思っています。

来週の火曜日(3/10)オープンです。

詳細です。
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JUN OKAMOTO POP UP SHOP IN PARCO 
3/10(tue) - 3/22(sun)
渋谷パルコpart1 1F

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僕らはスーツケースを駅に預け教会を目指した。
真っ白な漆喰の壁に囲まれた祭壇には、
南仏の青空と、太陽と、木々を砕いて出来たようなステンドグラスから優しい光が射し込んでいた。
静かに深呼吸をして祭壇の方を眺めると、
顔の描かれていない聖ドミンゴが無表情にこちらを眺めていた。
八十一歳のマティスは何を思ってこの礼拝堂を作ったのだろうとぼんやり考えながら
隣りの椅子に座る彼女を眺めると、蝶の羽根みたいな襟の前で手を組み何かを祈っていた。

教会を後にして、彼女に何をそんなに祈っていたのかと尋ねると、
「旅の報告をしていたの、あなたの分もね、」
僕らの旅は今まさに順調に進んでいるから大丈夫だと言うと、
彼女はニコリと微笑み、目の前に見えた魚屋に走っていった。
南仏の牡蠣は世界一だという店主に生牡蠣と冷えた白ワインをご馳走になり僕らは駅に向かった。

港に着くと僕らはまず適当な椅子とテーブルを見つけ、
トリコロールのスカートをテーブルクロス代わりに掛け、その上に買ってきた食材を並べた。
そして彼女はスーツケースを丁寧に横に倒して中を開けた。
中には数えきれないくらいのボトルが色々な地名の描かれたスカーフに巻かれて入っていた。

「さぁ飲みましょ。」

そう言うと彼女はその中から「PARIS」と描いてあるスカーフをボトルから脱がせ、
ペリエジュエを取り出し、コルクを勢い良く飛ばしてグラスに注いだ。

「旅立ちに。」

僕は意味が分からず聞き返そうとしたけど、彼女はグラスをカチンと鳴らし、飲みはじめた。

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