微かな光とそのぬくもりに、少しだけ意識が冴える。
その光の当たり具合でおおよその時間を考える。。
いつものようにカーテンの隙間から空を眺めている彼を、ベットの動きで理解する。
犬がごそごそと動きはじめる。。
おでこに温もりを感じる。
同時に少し幸せになる。。
温もりの詰まった楽園に、冷たい空気が忍び込む。
私は少しだけ眉をひそめる。。。
☆
ふいに、淹れたてのコーヒーの香りに包まれる。
幸せな香りと、同時に幸せな覚醒が始まる。
私は、彼の大きなニットをかぶり、コーヒーの香りのする方へ歩く。
『おはよう。』
私はコーヒーを淹れている彼に言う。
『メリークリスマス。』
八重歯を見せながら彼はそう言い、私にコーヒーを差し出す。
私はコーヒーを受け取らず彼に手をまわし、キスをする。
テーブルの上には、朝食と、着飾られた小さなもみの木が輝いてる。
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